貧血について知識のある方よろしくお願い致します。
よろしくお願い致します。
貧血の種類の中で鉄欠乏性貧血と続発性貧血がありますが
いずれも血液検査では鉄欠乏として診断されますか?
続発性貧血の場合、血液の精密検査で鉄が不足していると言われますか?
文章が下手ですみませんm(_ _)m
この文章の意味が分かり
知識がある方おいでましたらよろしくお願い致しますm(_ _)m
ちょっと難しい内容なので、結論だけ見ていただいても構いません。
続発性貧血(二次性貧血)は血液中の鉄が減少する形の貧血(鉄欠乏性貧血)とは違い、主に鉄の利用障害により起こる貧血のことを指します。
具体的には、
1)肝疾患(肝不全、肝硬変など)による貧血
肝不全などの代謝異常を来した場合は、赤血球膜が不安定になり、溶血(膜が破れて壊れる)を起こして、赤血球減少→貧血になります。また、肝硬変の時には、脾臓の腫大により、脾機能亢進症→脾臓での赤血球破壊の増加→貧血になります。
2)腎疾患(慢性腎不全、尿毒症)による貧血
慢性腎不全の時には、赤血球の増殖を促すホルモン(エリスロポエチン)の分泌が低下して、これによる貧血を来します(腎性貧血と呼ばれるもの)。また、尿毒症の時には、やはり赤血球の膜が不安定になり、溶血→貧血になります。
3)慢性炎症による貧血
狭義での二次性貧血にあたるもので、炎症(感染症、リウマチ性疾患、癌など)を来しているときに、体内で炎症性サイトカイン(炎症反応物質)が増加→抗菌ペプチドのヘプシジンが増加→貧血という、かなり難しい反応を起こします。
4)妊娠による貧血
妊娠することで、体内の循環血液量(水分量)が増加するも、赤血球を作るのが追いつかず、見た目上貧血
おおまかには、このようなものが含まれます。
鉄欠乏性貧血は、文字通り出血(生理、子宮筋腫によるもの、消化管出血など)により体内から鉄が減少して、血中鉄の低下を来す疾患です。また、体内の貯蔵鉄量(検査項目のフェリチンにあたる)も減少します。赤血球は大きさ(MCV)が小さくなりますが、赤血球数は正常か、むしろ増加に傾きます。
1)、2)、4)は、体内から鉄が抜けた訳ではないので、血中鉄量は正常であり、赤血球の大きさは変わらないのでこれで鑑別は可能です。
ただ、3)は肝臓や脾臓、網内系とよばれるところに鉄を移動させる特徴があり、血中の鉄は減少し、さらに赤血球の大きさも小さくなるので、鉄欠乏性貧血との鑑別は、血清鉄量と、末梢血の検査だけでは不可能で、貯蔵鉄量(フェリチン)を調べて初めて鑑別が可能です(肝臓や脾臓などに鉄を移動させるので、貯蔵鉄量は増加しています)。
鉄欠乏性貧血と3)の鑑別をまとめると、
_______赤血球数___赤血球の大きさ__血清鉄量___フェリチン
鉄欠乏性貧血_→~↑______↓_______↓_____↓
炎症による貧血__→~↑______↓_______↓____→~↑
になります。
つまり、一般的な血液検査と血清鉄を調べる検査のみでは、鉄欠乏性貧血と(狭義の)続発性貧血は同じ検査の動きをするため鑑別はできません。鑑別に貯蔵鉄の検査(フェリチン量)の検査をしてはじめて鑑別が可能になります。
鉄欠乏性貧血と続発性貧血はまったく別個のものではないです。
続発性貧血は、貧血以外の別の病気がまず第1にあります。
その第1の病気の結果、体の中から鉄が欠乏すれば、「鉄欠乏を伴う○○の続発性貧血」といえます。
逆に「○○に続発した鉄欠乏性貧血」ともいえます。
続発性貧血の中には鉄欠乏性貧血もありますが、それ以外の貧血もあります。
ですから
>続発性貧血の場合、血液の精密検査で鉄が不足していると言われますか?
必ず鉄欠乏といわれるとは限りません。
言われないとも限りません。
続発性貧血は貧血のほかに病気があるかどうかが一番の問題ですので、鉄の欠乏はその診断にはあまり関係がありません。
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