貧血の症状が出ているのですが、病院では「貧血」と診断されません。
人生でこれまで一度も貧血になったことがありませんでしが、2年前、事故で失血して以降、息切れ、立ちくらみや耳鳴り、倦怠感、頭痛などなど、(貧血持ちの友人いわく「貧血の症状」)に悩まされています。何度か検査を受けましたが、「貧血とまでは行ってない。」と言われ薬ももらえません。市販の鉄剤を飲んだりもしているのですが改善されません。「アッカンベー」をすると瞼の裏がかなり白いです。大変きついのですが、いい解消法はないでしょうか?ちなみに事故では出血がひどかっただけで、頭や体を打ったりとかはしていません。
医師です。
この手の質問の際は、年齢・性別を書くようにしてください。
採血データが客観的基準に照らして貧血に該当しなかった、という
前提で回答します。
>息切れ、立ちくらみや耳鳴り、倦怠感、頭痛など
息切れは貧血の症状として典型的ですが、耳鳴り・倦怠感・頭痛
などは典型的ではありません。立ちくらみは貧血で見られる事もあり
ますが、典型的とまではいえない症状です。
貧血として治療を開始するのは概ねヘモグロビン値 10g/dl未満
くらいからです。女性の方が貧血に強く、もともとの正常値も低い
ので同じHb値なら男性の方が早く治療を始め、女性は長めに経
過をみる事が多いと思います。
眼瞼結膜の蒼白所見は貧血を見つける契機となりますが、それで
貧血と診断するものではありません。貧血の診断はあくまで血液
検査によるものです。
息切れ、立ちくらみがあるなら心疾患、呼吸器疾患が関与している
可能性もありますし、内分泌疾患(甲状腺機能低下、副腎機能低
下)や単なる活動性の低さ(=身体的虚弱)から来ている可能性も
あります。
単なる歩行を含めた労作時に息切れ、立ちくらみが出るなら前者、
安静時まで症状があるなら後者をより疑うべきところです。
いずれにしても内科外来で対応可能な疾患ですから、基本的に内科
で対応してもらうのがよいと思います。
患者さんが「貧血、貧血」といっていると、医師がそれにしか目が
むかなくなってしまう事は往々にしてある事です。息切れ、立ちくら
みの症状を訴えても心疾患や呼吸器疾患について鑑別診断を
進めようとしないなら、施設を変えて診断をやり直すのも一つの手
です。
その場合、貴方は「貧血」という言葉を口にしてはいけません。
あくまで息切れ、立ちくらみの原因を調べる、という姿勢で臨んで
下さい。
かかっていただくのはいわゆる「内科」のクリニックで十分です。
循環器、呼吸器専門を標榜していればよりベターです。
お大事にどうぞ。
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