2012年3月13日火曜日

貧血の症状が出ているのですが、病院では「貧血」と診断されません。

貧血の症状が出ているのですが、病院では「貧血」と診断されません。

人生でこれまで一度も貧血になったことがありませんでしが、2年前、事故で失血して以降、息切れ、立ちくらみや耳鳴り、倦怠感、頭痛などなど、(貧血持ちの友人いわく「貧血の症状」)に悩まされています。何度か検査を受けましたが、「貧血とまでは行ってない。」と言われ薬ももらえません。市販の鉄剤を飲んだりもしているのですが改善されません。「アッカンベー」をすると瞼の裏がかなり白いです。大変きついのですが、いい解消法はないでしょうか?ちなみに事故では出血がひどかっただけで、頭や体を打ったりとかはしていません。







医師です。



この手の質問の際は、年齢・性別を書くようにしてください。

採血データが客観的基準に照らして貧血に該当しなかった、という

前提で回答します。



>息切れ、立ちくらみや耳鳴り、倦怠感、頭痛など



息切れは貧血の症状として典型的ですが、耳鳴り・倦怠感・頭痛

などは典型的ではありません。立ちくらみは貧血で見られる事もあり

ますが、典型的とまではいえない症状です。



貧血として治療を開始するのは概ねヘモグロビン値 10g/dl未満

くらいからです。女性の方が貧血に強く、もともとの正常値も低い

ので同じHb値なら男性の方が早く治療を始め、女性は長めに経

過をみる事が多いと思います。



眼瞼結膜の蒼白所見は貧血を見つける契機となりますが、それで

貧血と診断するものではありません。貧血の診断はあくまで血液

検査によるものです。



息切れ、立ちくらみがあるなら心疾患、呼吸器疾患が関与している

可能性もありますし、内分泌疾患(甲状腺機能低下、副腎機能低

下)や単なる活動性の低さ(=身体的虚弱)から来ている可能性も

あります。

単なる歩行を含めた労作時に息切れ、立ちくらみが出るなら前者、

安静時まで症状があるなら後者をより疑うべきところです。

いずれにしても内科外来で対応可能な疾患ですから、基本的に内科

で対応してもらうのがよいと思います。



患者さんが「貧血、貧血」といっていると、医師がそれにしか目が

むかなくなってしまう事は往々にしてある事です。息切れ、立ちくら

みの症状を訴えても心疾患や呼吸器疾患について鑑別診断を

進めようとしないなら、施設を変えて診断をやり直すのも一つの手

です。

その場合、貴方は「貧血」という言葉を口にしてはいけません。

あくまで息切れ、立ちくらみの原因を調べる、という姿勢で臨んで

下さい。

かかっていただくのはいわゆる「内科」のクリニックで十分です。

循環器、呼吸器専門を標榜していればよりベターです。



お大事にどうぞ。

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